環境別ローラチェーンの防錆対策 亜鉛メッキとステンレス(SUS)の比較と選び方
1. ローラチェーンにおける防錆処理の重要性と基本(塗油)
チェーンの性能を長期間維持するために不可欠なのが防錆処理です。一般的な産業用チェーンでは、コスト、強度、防錆性のバランスを考慮し、以下の対策が基本となります。
🔹 基本(標準):潤滑油(塗油)による防錆
屋内の標準環境で最も重要かつ基本的な防錆対策は、潤滑油による給油です。油膜が摩耗を防ぐと同時に、水分や酸素から鋼材を保護する防錆皮膜の役割も兼ねています。
🔸 強化(高湿度・屋外):亜鉛系複合メッキ
標準的な塗油では不十分だが、ステンレス(SUS)ほどの耐食性は不要な環境、あるいはSUS材では強度が不足する環境において、鋼材の強度を維持しつつ防錆性を飛躍的に高めるのが、亜鉛系複合メッキなどの高性能表面処理です。
🔸 強化(高湿度・屋外・薬品・食品製造など)
本当に腐食性が高い環境で、かつ強度要求が比較的低い場合には、鋼材に耐食性を持つステンレスチェーン(SUS304, SUS316)を適用します。
2. 亜鉛メッキチェーンとステンレス(SUS)チェーンの比較
高い耐食性を持つステンレス(SUS)チェーンですが、当社の標準的な防錆強化では基本とはしません。
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- ステンレス(SUS)チェーンの耐食性と強度のトレードオフ: SUS鋼材(SUS304、SUS316)は、前回までにご紹介した熱処理を施した通常の鋼材に比べ、許容張力や引張強度が劣るという、構造上避けられない課題があります。
- 屋外・高温多湿環境における亜鉛系複合メッキの有効性: SUS材(SUS304、SUS316)は高価であり、すべての用途で採用するにはコストが高くなります。
これらの理由により、コスト、強度、防錆性のバランスを考慮し、選定しています。